歯を丈夫に保つ食べ物ってどんな物があるの?②

コラム

丈夫な歯

歯のエナメル質のことをご存知でしょうか?これは歯の表面の硬い部分のことです。これが無くなるとむし歯が進行し、歯を失うことになります。エナメル質を丈夫にするためにはどういった物を食べればよいのでしょうか?歯の健康に必要なタンパク質やビタミンDと合わせ考えておきましょう。

歯肉を保つためのタンパク質って何?多く含まれる食材は?

歯肉を保つためにはタンパク質の十分な摂取がよいとされています。タンパク質は筋肉や骨などを作る材料と考えられていますが、歯肉の維持にも効果的な栄養素なのです。

そのタンパク質が多く含まれている食材として最も代表的なものは、やはり肉類です。入手も調理もお手軽で高タンパクなものなら生ハムや鶏ささみ、ローストビーフ、ローストポーク、ウインナーなどがあります。基本的に肉類であれば、生肉でも燻製肉でもタンパク質の含有量は高いです。

魚介類も同じくタンパク質が豊富です。干物から練り物までさまざまですが、どれもタンパク質を多く含んでいます。それ以外では卵、乳製品、大豆製品などもタンパク質が豊富な食材です。

マグネシウムはなぜ歯を強く保つのに必要なの?多く含まれる食材は?

マグネシウムは、体内で約300種類以上もの酵素の働きを助けるミネラルの一種です。カルシウムと密接な関わりがあり、骨や歯の形成に役立ちます。

マグネシウムとカルシウムが理想的なバランスが取れていると、心臓や血管などの機能が正常に働くので、骨や歯を丈夫に保つことにつながります。

そのメカニズムとして、マグネシウムは体内に入ると骨に貯蔵されます。不足すると骨から血液にマグネシウムが溶け出してしまいます。

マグネシウムは、カルシウムやリンとともに骨や歯の発育や強化に重要な役割を担うミネラルで、マグネシウムが骨の中にバランスよく保たれることで、骨に弾力性を与え、しなやかな骨を維持します。従って、歯を強く保つためには、カルシウムだけでなくマグネシウムも合わせて摂取することが大切です。

マグネシウムが多く含まれる食材は、野菜類、大豆、豆腐、納豆、玄米、アーモンド、落花生、ごま、キンメダイ、干しエビ、ヒジキ、ワカメなどがあります。

歯を丈夫に保つためのビタミンDの役割って何?多く含まれる食材は?

ビタミンDにはD2からD7の6種類ありますが、そのうちビタミンD2とビタミンD3は食品から摂取することができます。ビタミンDは体内でカルシウムやリンの吸収を促進することで骨や歯の形成をし、骨の成長を促す作用があると言われています。

カルシウムは歯の象牙質の主成分であり、またエナメル質が酸により溶け出した際も修復する役割を果たしてくれます。カルシウムは吸収されにくい栄養素ですが、ビタミンDはその吸収の助けになっているのです。

ビタミンDはいわし・かじき・さけ・しらすなどの魚介類や、きくらげ・しいたけなどのきのこ類に多く含まれています。また、これらの食材を日光に当てることにより、ビタミンDが増えると言われています。

歯のエナメル質って何?エナメル質がなくなるとどうなるの?

歯のエナメル質とは、歯の一番外側を覆っている部分のことです。即ち、歯を見た時に見える表面部分がエナメル質と呼ばれるものです。

これは95%がミネラルで構成された厚さ2~3mm程度の薄い層で、人体で最も硬い組織だとされています。エナメル質自体は色を持たず半透明で、健康な状態ならば歯の見た目は白または薄い黄色になります。

このエナメル質は、歯を保護する役割を持っています。神経は通っておらず、口に入れたものの熱さや冷たさ、酸性などの刺激から歯を守ってくれています。このエナメル質がなくなると、そうした刺激が歯の神経に達して痛みを感じるようになってしまいます。いわゆる虫歯の状態です。

エナメル質は神経がない代わりに生きた細胞もおらず、そのため一度失われてしまうと基本的に元には戻りません。傷ついても初期の極微細な傷ならば修復できますが、虫歯のような酷い状態になってしまうと修復も不可能です。

このエナメル質は食べ物に含まれる酸を苦手としています。食後ずっと歯磨きをしないでいると、口内が酸性のままになりエナメル質がダメージを負います。

歯のエナメル質を作るための栄養素って何?多く含まれる食材は?

歯のエナメル質を作るために大事な栄養素として、主にカルシウムやビタミンA・C・Dなどがあげられます。

カルシウムは歯の表面の硬いエナメル質を作り、にんじんやかぼちゃなどに含まれるビタミンAは歯のエナメル質を強化します。そして、ビタミンCやビタミンDは、カルシウムの吸収をサポートする働きがあります。

また、唾液によってエナメル質の結晶を新しく形成し、初期の虫歯であれば、溶け出した歯のエナメル質の部分を唾液に含まれる成分が修復することで、強い歯に戻してくれます。

カルシウムを多く含む食材としては小魚や、牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品の他に、大豆、ひじき、小松菜、キャベツ、高野豆腐などがあげられます。

歯を丈夫に保つ食べ物について②

タンパク質と聞けば筋肉を連想しますが、歯肉の維持にも役立つ栄養素です。歯肉を丈夫に保つためにも、肉類などを食べる必要があります。マグネシウムはカルシウムとバランスよく摂ると、骨や歯が丈夫になります。また、ビタミンDはカルシウムを吸収する際の助けになる栄養素です。
エナメル質は歯の表面の2~3mmの薄い層ですが、これによって歯が保護されています。エナメル質が無くなると虫歯になります。丈夫なエナメル質を作るにはカルシウムの他、ビタミンA・C・Dなども必要になります。
歯を丈夫にするにはタンパク質、マグネシウム、カルシウム、ビタミンA・C・Dなどが必要になりますが、言い換えると「栄養バランスのとれた食事」ということに尽きます。