コラム
皆さんはこれまでにジョギングをされたことはあるでしょうか?ジョギングは軽めのランニングになるため、男女を問わず、また少々歳を取っていても始めることができます。ここでは、これからジョギングを始める方におすすめの情報をまとめておこうと思います。
ジョギング(Jogging)はランニングより遅い速度で、軽く体を動かす程度に走る運動になります。健康づくり、運動前のウォーミングアップ、運動後のクールダウン、などを目的として行われます。
その運動強度は、人と話しながらでも走り続けられるペースになります。また、1分当たりの心拍数としては最大心拍数の40~60%程度で、60%以上のランニングより緩い運動になります。
ランニングより負荷が小さく、有酸素運動になるジョギングには基礎体力の向上や脂肪燃焼などの効果があります。そのためランニングよりもダイエットには向いていると言えます。他にも、ストレス発散、便通改善や美肌効果など、女性にとっては嬉しい効果も期待できます。
ジョギングとランニングの違いの一つが走る目的です。ジョギングが健康維持、体力向上、ストレス発散、準備運動などの目的があるのに対し、ランニングはスポーツ競技のトレーニング、マラソン大会などが目的になります。
期待できる効果にも違いがあります。ジョギングは有酸素運動として基礎体力向上やダイエットなどの効果などがあります。一方、ランニングには瞬発力が付くなどの効果があります。
走る速度にも違いがあります。ジョギングは並んでいる人と話しながらでも走れる速度で、目安として6.4km/h以下の速度になります。一方、ランニングは息が弾んだり、息切れしたりするぐらいの速度で、目安として6.4km/h以上の速度になります。
消費カロリーも違います。運動による消費カロリーは、消費カロリー(kcal)=運動強度(METs値)×時間(h)×体重(kg)×1.05で算出できます。METs値がジョギングで4.3、ランニングで8.3、体重を60kgとすると、1時間当たりの消費カロリーはジョギングで270kcal、ランニングで522kcalとなります。
ジョギングを行う際の注意点の一つが、ジョギング前に十分なストレッチをするということです。ウォーミングアップ無しでジョギングし始めると、膝・足首などの靭帯や腱を傷めたり、筋肉痛につながったりします。屈伸運動、アキレス腱伸ばし、腕回しなどで十分に筋肉や関節をほぐしておきましょう。
ジョギングは走る速度が速すぎても遅すぎてもダメです。走っている時の心拍数に注意しましょう。1分間の心拍数の目安は、138-年齢÷2で計算される値になります。例えば48歳の方なら、138-48÷2=114ということになります。
正しいフォームで走るということも大事です。姿勢をまっすぐにし、前方に視線をやり走ります。重心は高めの感じで、やや前傾姿勢をとります。左右や上下のブレを少なくし、息を十分に吐ききるように走ります。
余り高い目標を持たず、また、やり過ぎて筋肉、関節などにダメージが残らないよう無理なく走って下さい。
肥満、高血圧、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病は、偏った食生活や運動不足など、生活習慣のゆがみが原因となって起こります。
人間の体に備わった体力や機能は、使わなければ徐々に衰えていき、やがては老化を早めることになります。
ジョギングのような有酸素的運動を継続的に行うことは、体の多くの機能を刺激し活性化することで老化防止やさまざまな生活習慣病を予防するのに役立ちます。
ただ、ジョギングなどの有酸素運動は「やればやるほどよい」というものではありません。1日たった5分だけのジョギングや、さらにゆっくりと走るスロージョギングでも、毎日続ければ健康増進の効果を得られることが分かっています。
ジョギングなどのやや軽めの運動は免疫力を高める効果があります。このような運動をすることによって、ナチュラルキラー細胞が増殖します。ナチュラルキラー細胞は、体内でウイルスに感染した細胞や、突然変異による異常な細胞を特定して退治する役割を果たします。
筋肉量も免疫力の向上に関係しています。ジョギングをしていると知らない間に筋肉が付きます。筋肉量が多いと、運動した時に体温が上がりやすく血行がよくなり、全身に酸素や栄養が行き渡り免疫力の向上につながります。
他にも、ジョギングにより血液中の白血球の免疫細胞が活性化することがあります。それにより、体温が上昇して免疫力の向上につながります。
ただし、過度な運動はかえって免疫力を下げてしまいます。実際、マラソンに参加した人やアスリートほど風邪を引きやすい傾向にあるというデータがあります。
ジョギングは隣に並んで走る人とでも会話ができる程度の緩いランニングです。健康づくり、ウォーミングアップなどを目的とし、基礎体力向上やストレス発散などの効果もあります。
ジョギングとランニングとでは目的や効果以外に、速度、心拍数、消費カロリーも異なります。ジョギングをする前にはストレッチを欠かさないようにしましょう。その上でジョギングに合ったフォームで走ることが大事です。ジョギングは有酸素運動であるため体の多くの機能が刺激され、生活習慣病の予防にもなります。また、ナチュラルキラー細胞の増殖により、免疫効果も高まることが期待できます。
大切な体の健康を保つため、気分転換も兼ねて新たな習慣を始めてみてはいかがでしょうか。