コラム健康
子どもは食べることで栄養を吸収し心身ともに発達していきます。食べることのスタート地点は口です。口に入った食べ物を噛むことが第一関門になります。この咀嚼が弱いのは問題です。ここでは子どもの咀嚼に関して、それが弱い原因を中心に見ておきましょう。
子どもがよく噛まない原因の一つが、口がまだ成長しきっていないということです。全く歯が生えていない子どもから、やっと歯が生えそろってきた子どもなど、口はまだ完全な状態ではありません。
口が十分に大きくないため、詰め込んだ物を丸呑みにしてしまうこともあります。虫歯が原因で噛んで食べることができないといったこともあります。
子どもがよく噛まずに食べる原因は、口の成長以外にもあります。間食をしてしまいお腹がいっぱいで食べられないということ、テレビなどに子どもの気が移り集中して食べることができないこと、そもそも食べる場所が決められておらず自由な姿勢で食べてしまっているということなどです。
子どもの咀嚼力は将来の成長に大きく関与してくるため、乳児の頃や0歳児でも咀嚼力をしっかりと鍛えてあげることが大切です。
もちろん0歳なので離乳食から咀嚼力を意識します。まだ歯も生えていない赤ちゃんもいるので、その子どもに合った適切な硬さの離乳食を与えてあげることが大切です。
親が咀嚼力を確認するには口の動き、頬の動きをよく観察し、しっかりと噛んでいるか、実際に口の中を確認し食べ物が小さくなっているか等をチェックしましょう。
しっかりと咀嚼できないと、さまざまなデメリットがあります。唾液の分泌が活発になされず、食べ物の消化吸収を妨げます。咀嚼の回数がしっかりとできないと満腹中枢を刺激されず食べ過ぎてしまい肥満の原因になります。咀嚼をしっかりと行わないと顎を強くすることができず、歯並びが悪くなることもあります。
子どもが食べ物をよく噛まずに食べてしまう傾向がある場合は、まず、両親がよく噛んで食べるお手本を見せてあげるのが第一歩になります。「よく噛んで食べると美味しいね」など声をかけながら、親自身がよく咀嚼する様子を見せます。
次に、食べ物を噛みくだきやすい大きさにあらかじめ刻んでから与えるという対策もあります。前歯で噛み切りやすく、奥歯で押しつぶしやすい大きさの目安として、子どもの唇の大きさを基準に食べ物を刻んで噛むことを促します。
また、食べ物を口に運んだ後の唇の動きを確認した時、前歯を使って噛んだりしていないか、食べ物を奥歯の方へ送って噛んでいるかは目視しておきたいところです。それができていないと「吸い込み食べ」やいわゆる「くちゃくちゃ食べ」といった現象につながります。
また、基本に戻り「食事に集中できる環境か」、「ファストフードや菓子パンなどが多くないか」なども改めてチェックしておきましょう
子どもがよく噛んで食べることにより、さまざまなメリットがあります。まず、子どもは消化に時間がかかりますが、よく噛んで食べた物を細かくすることで胃や腸の手助けをすることができます。
よく噛むことにより唾液が多く分泌されるので、唾液による歯の病気を予防する効果や、発がん性物質の作用を抑止することができ、がんの発症を予防する効果もあります。
さらに、よく噛むことにより満腹中枢が刺激され、食べ過ぎによる肥満を防止できます。顎の筋肉を駆使することにより、脳内の血液の量が増えることで脳神経が刺激を受け、脳だけてはなく運動神経をも発達させることができる等、健康面において非常に多くのメリットがあります。
また、食べ物をよく噛むことにより、食べ物の素材本来の味を感じることができます。「美味しさ」を知ることにより食欲が湧き、味覚の発達にも影響します。さらに、口周辺の筋肉の発達も促せるため、きれいな発音で喋ることができるようになり、表情も豊かになるというメリットもあります。
子どもが噛む練習をするためのおやつにさつまいも、するめ、おせんべい、ビーフジャーキーなどがあります。この中では特にビーフジャーキーがおすすめです。
ビーフジャーキーはお酒のおつまみとして大人に親しまれているイメージですが、実は意外にも子どものおやつとして優れたものを持っているのです。
その理由の一つは、成長期の体が必要とする栄養素をたっぷり含んでいるということです。成長期の子どもは骨や筋肉を大きくしていくために、大人以上にタンパク質やカルシウム、鉄分といった栄養素を必要とします。ビーフジャーキーはこれらの栄養素がたっぷり含まれており、間食や補食として優れた食品なのです。
そしてビーフジャーキーは、噛めば噛むほどにうま味が出るように作られている上に、手掴みでも食べられるといった点も、子どものおやつとして適していると言えます。
子どもがよく噛まない原因には、口や歯の生育が不十分であることや、食事に集中できていないことなどがあります。噛むことが不十分なら、肥満の原因になったり、歯並びが悪くなったりすることがあります。それを改善するには、十分に噛めるような習慣が身につくよう、親が手本を見せたり、与える物に注意したりしましょう。
よく噛めるようになると、胃や腸の負担が少なくなる、歯の病気などを予防できる、脳だけでなく運動神経も発達する、などのメリットがあります。子どもの頃はおやつも噛む練習になります。するめ、おせんべい、ビーフジャーキーなど、口に入れてしばらく噛まないと呑み込めない物で練習させましょう。
栄養という観点からは特にビーフジャーキーがおすすめです。子どものおやつだけでなく、大人のお酒のおつまみにも欠かせない食品です。
2015 © Suzusho Ltd. All Rights Reserved.
