授乳中ってどんな栄養が不足するの?

コラム健康

授乳という行為は、当たり前ですが女性にしか権利はありません。しかも出産を終えて初めて体験することです。初めての方はいろいろと勉強することが必要ですが、体験して初めて分かることもあります。ここでは授乳中に不足する栄養などを中心に調べておきましょう。

授乳って母体にどんな影響を与えるの?

授乳が母体に与える影響として、まずあげられるのは産後の母体の回復に影響があるということです。

赤ちゃんが母乳を吸うことによってオキシトシンというホルモンの分泌が多くなり、子宮の収縮を促します。これによって出産中の状況から徐々に普通の状況に戻り、さらに出血も抑えてくれます。

また、オキシトシンの効果によって不安などの症状が和らげられ、産後うつといった症状の緩和にもなります。

その他にも授乳を促すことによってカロリー消費をするだけではなく、子宮がんや卵巣がん、乳がんといったリスクも下げてくれます。

授乳をすることによって母親としての自覚を養うだけでなく、今後も継続して授乳を続けていきたいという精神面の効果も認められています。授乳は心身両面において大きな変化をもたらすということです。

授乳中に不足しがちな栄養素ってなに?

授乳期の食事に関してはいろいろな栄養が不足気味になると言われています。特に、不足しやすいのは、鉄分、葉酸、カルシウムです。これらの栄養素は母乳の成分として特に取られやすいため、普段よりも多めに摂取する必要があります。

また、カルシウムを吸収しやすくするためにビタミンDという栄養素も多く摂取するに越したことはありません。

その他にも、脳の成長に必要なDHAや、タンパク質、糖分、ビタミンKと、実にさまざまな栄養素が赤ちゃんにとって必要になるので注意が必要です。

授乳中は自分だけではなくもう一人分のエネルギーを摂らなければなりません。従って、普段よりもより多くの栄養を摂取・吸収することを考え、食事での栄養素には注意して下さい。

授乳中に食べない方がよい食べ物とは?

授乳中に食べるのを控えた方がよい物がいくつかあります。その内の一つが揚げ物やインスタント食品といった油が多い食事です。脂分の塊が乳腺を詰まらせるようなこともあり、母乳の生産にも影響を与えてしまい母乳が不足することにつながります。また、糖分が多い食品も、血液の流れを悪くして母乳に影響を与える可能性があります。

その他には、お酒を中心とするアルコール類も摂取を控えたほうがよい食品です。血中にアルコール分が流れると、母乳にもその成分が流れ込んでいきます。そうなると赤ちゃんにアルコールを摂取させるということになり、悪い影響を与えてしまいます。

カフェインが入っている食品も避けた方が無難です。寝つきが悪くなって赤ちゃんの発育に影響が出る危険性があります。健やかな成長を願うのなら、カフェインはできる限り控えましょう。

授乳中に栄養が不足するとはどんな症状があらわれるの?

授乳中に栄養不足になるとさまざまな症状があらわれます。ここでは不足しがちな栄養素ごとの症状を見ておきましょう。

まず、母体に不足しがちなのが鉄分です。これが不足すると母子ともに貧血になります。それにより母親は立ち眩み、体のだるさ、情緒不安定などの症状が出ます。

カルシウムが不足すると、母体の骨や歯を溶かしてでも母乳のカルシウムを補おうとします。その結果、骨や歯が脆くなります。

必須脂肪酸のDHAが不足すると、赤ちゃんの脳が発育するまでの期間が長くなります。母親はアレルギー症状が起きやすくなります。

葉酸が不足すると、母乳に栄養が行き届かなくなり、味が薄くなります。母乳が出にくくなることもあり、栄養が赤ちゃんに渡らないため、産後に太りやすくなります。貧血になったり、産後の子宮回復が遅れたりすることもあります。

授乳中に限らずタンパク質は十分に摂りたい栄養素です。これは血液に原料にもなるので、不足すると体に栄養が行き届かなくなります。

授乳中に栄養不足にならないためのおすすめの補食とは?

授乳期に必要なカロリーは約2500kcalです。食べた物はそのまま赤ちゃんの栄養になります。ひじきやほうれん草、納豆などに含まれる鉄分、牛乳や小魚、小松菜などに含まれるカルシウム、枝豆やブロッコリーなどに含まれる葉酸などの血液を作る栄養素も大事ですし、炭水化物や根菜類、海藻もバランスよく摂取したいところです。

食事では十分に栄養が摂れないこともあるので、おやつで補うことも必要となります。授乳中に適したおやつは、焼き芋、おせんべい、ビーフジャーキーの3つが考えられます。

食物繊維が多い焼き芋は体も温まり母乳も出やすくなります。おせんべいは脂質が少なくカロリーが豊富に摂取できます。

ビーフジャーキーは鉄分や亜鉛、ビタミンB群が補えるだけでなく、よく噛むことで空腹感が満たされるという効果もあります。授乳中はとにかくお腹が空くため、空腹が満たされるのはありがたいです。

授乳中に不足する栄養について

母体に蓄えられた栄養を赤ちゃんに受け渡すのが授乳という行為です。赤ちゃんが自分で食べられるようになるまで、お母さんは二人分の栄養を摂る必要があります。不足しがちな栄養素として、鉄分、カルシウム、葉酸などがあります。鉄分が不足すると貧血になります。

カルシウムが不足すると歯や骨が脆くなります。葉酸が不足すると母乳が出にくくなるなどの影響があります。ひじき、ほうれん草、納豆、小魚、ブロッコリー、海藻類など、バランスのよい食事が必要になります。もちろん3度の食事で十分な栄養が摂れないこともあります。そのような心配を解消してくれるのがおやつなどの間食です。

いろいろなおやつの中でもビーフジャーキーは鉄分、ビタミンB群などの栄養素が豊富です。さらに授乳中の空腹感も抑えられるのでありがたい食材と考えられます。